はじめに

水溶液を学ぶ際、この水溶液が酸性であの水溶液はアルカリ性で…といった具合に、何性かを暗記すると思います。しかし、水溶液を混ぜ合わせた場合や、何の水溶液か分からない場合は判断できません。そんなとき、指示薬を用いることで何性かを判断することができます。 

水溶液の指示薬の語呂合わせはいろんな塾で教えられているので、ほとんどの受験生は既にいくつか知っていると思いますが、紹介していきたいと思います!


リトマス紙

リトマス紙
 酸性  
 中性 アルカリ性
 赤リトマス紙 
 青リトマス紙 


リトマス紙の色は語呂合わせで覚える必要がないかもしれませんが、一応紹介しておきます。

になったら、きましょう


赤リトマス紙を青に変えるのがアルカリ性です。これさえ覚えてしまえば、大丈夫でしょう。ちなみにリトマス紙はリトマスゴケというコケから色素を抽出しています。 


BTB液

BTB液
 酸性  中性 アルカリ性
黄色
 緑色 
青色



黄色さん、の中に、あるかい❔
(黄=酸性 緑=中性 青=アルカリ性)

某Nが昔から教えている語呂合わせです。無理がある語呂合わせのように思われるかもしれませんが、意外にも、何度も唱えていると覚えられるようです。 とはいえインパクトが弱いですね…。ということで、もっとインパクトのある語呂合わせを紹介します。



 ぶっ飛ばす
(黄 緑 青    B T B )


小学生が大好きな語呂合わせです。



フェノールフタレイン液

フェノールフタレイン液
 酸性  中性 アルカリ性
 無色  無色 
赤色



キ キ ちゃん
(無   無   赤)


実際の授業で「ぶっ飛ばす」と「ムキムキ赤ちゃん」を立て続けに紹介すると、大爆笑のせいで収拾がつかなくなってしまう可能性があります。ブログを読んでいる保護者の方はくだらない…なんてお思いになるでしょうが、これで盛り上がれるのが小学生です。


さて少しふざけすぎたので、いったん真面目な質問をします。

問い
「BTB液は酸性・中性・アルカリ性を見分けらるのに、フェノールフタレイン液は中性と酸性の見分けがつきません。これだけ聞くとBTB液だけで充分だと思うかもしれませんが、実際にはフェノールフタレイン液がひんぱんに使用されています。それはなぜでしょう。」



ぜひ考えてみてください。答えはこのブログの一番最後に記載しています。




ムラサキキャベツ液

ムラサキキャベツ液
酸性中性アルカリ性
赤・ピンク
(青・)緑・黄




ちゃんピンチだ がる 
ーマンに がる 



青ミッキーってグロテスク…と思うかもしれませんが、ミッキーは何色でも可愛いのです。

_20190223_012050


語呂合わせを活用しながら指示薬はさっさと覚えてしまい、水溶液の計算問題に時間を費やしましょう。


指示薬を覚えた後は、どの水溶液が何性を示すのか覚える必要があります。たとえば塩酸は酸性で、食塩水は中性ですね。

慣れてくると自然に何性か判断できるようになりますが、習い始めのころはなかなか覚えられないと思います。「」がつくときは名前の通り酸性ですが、「水酸化」の場合は酸性と見せかけてアルカリ性になるという原則があるので、その原則を知っておくと効率的に暗記できるでしょう。


酸かなと(酸化ナト)思うけれどアルカリ性



はい、これでもう水溶液に関する最低限の知識は叩き込んだはずです。これらをベースに水溶液の計算問題にも取り組んでいってください!





【フェノールフタレイン液解説】
水溶液の問題でフェノールフタレイン液はよく登場する理由は、中性とアルカリ性の区別がはっきりとしているからです。

中和を確かめる問題では、1滴ずつたらしていき、いつ中和したのかを正確に判断する必要があります。フェノールフタレイン液は無色かピンクかしかないので、一瞬で分かります。

実際にBTB液やムラサキキャベツ液で実験をしたことがある人はわかると思いますが、「緑と青」「紫と青」は似ているので、目で見極めるのは相当難しいです。「青緑色」や「青紫色」となった時、それが弱いアルカリ性なのか、中性なのか正確に判断できません。人間の目って案外当てにならないものです。


中性 ←たぶん緑
中性…❔ ←青かな…いや緑かな…いや青…❔
アルカリ性 ←たぶん青(というか水色)


実際の実験で「たぶん中性」とあいまいでは数値が分からないので、中和反応の実験ではBTB液よりもフェノールフタレイン液が用いられます。




以上です!